バケツ理論と短距離系乳酸トレーニング

 では、バケツ理論によって乳酸という面からトレーニングのアプローチを考えて見ましょう。

 まず短距離系では第一に絶対的な出力を高めることが大切です。トレーニング面では解糖系の出力を高めるトレーニング、つまり蛇口から一気に水を放出する能力です。スプリントトレーニングやウエイトトレーニングがこれにあたります。 最大出力を高まることで、同じ強度の運動でも余裕が出てきます。

最大出力を高める

 ただし、これだけではバケツに一気に水がたまりやすくなります。同時にバケツを大きくするための耐乳酸トレーニングを行うことで、大出力の持続時間が高まります

耐乳酸トレーニング

 バケツを大きくする、つまり耐乳酸能力を高めるトレーニングは基本的にスプリントトレーニング・ウエイトトレーニングと同じなのですが、「乳酸濃度が高まった状態を維持する」ことが耐乳酸能力を高めるための刺激となります。

 トレーニングの方法としては、高強度・短時間運動を繰り返す、インターバルトレーニングが耐乳酸トレーニングの基本ですが、100%の強度でトレーニングすると途中でバテてしまい、高い乳酸濃度を維持することができなくなります。90%程度の強度でインターバルを繰り返すことがポイントです。

 以上が短距離系のスタミナアップのトレーニングの方法ですが、有酸素運動のような、バケツの底の穴を大きくするトレーニングはあまり意味がないのでしょうか?そんなことはありません。トレーニング中のインターバルに速やかに乳酸濃度を下げるためには有効で、耐乳酸トレーニングの効率を高めると考えられます。結果的に、短距離系の能力を高めるために有効に働くでしょう。

自分の筋肉の遺伝的性質を知ることは、向いている種目の選択や、効率的なトレーニングのために有効です
スポーツ遺伝子検査
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